2022年2月20日日曜日

ホワイトバース

 

タイトル:ホワイトバース
制作:2022/02
「清らかに穢れる」

詳しい解説は追記から↓


汚い白、神々しい悪……そんな感じのものを描きたくてこうなりました。
白濁の中から生まれる、後光を背負ったいきもの。

タイトルは「White Birth」です。
「白が生まれた」のつもりでしたが、「白から生まれた」の方が強いかも。

彼の名前は多分「望夢」(のぞむ)です。
若くして生死行方共に不明となった彼が自分を忘れた人々への恨みを以て生まれ直した瞬間。
……というのはもう後付けで、ただ悪い顔と後光が描きたかっただけだったり。

白と後光の黄色の印象を強めたかった+人外感を出したかったので、肌を灰色に。
更に入れ墨というか文様のようなものをびっしりと描いて、「普通の人間じゃねえ」という雰囲気を強めました。
異質から畏怖へ、まさに神のような印象になればと。
文様はフリーハンドでちまちま描きました。
白いものをモチーフにしようと思って、菊やら骨やら蝋燭やら雲やらをとにかく書いています。
後光も素材にちまちま描き足しして、内側から発光するような加工を目指しました。
背景には虹っぽいエフェクトも入れてるので、神々しさが出ていれば良いな。
そしてそれらを汚す天井からの白い液体。
白い色が綺麗なだけで、ねっちょり粘性あって汚そうな性質はどう表現したものかと苦労しました。
羊水って言いたいけど、羊水以外の要素もあります多分。
伊藤計劃さんの「ハーモニー」終盤、バンカーでミァハの「あらゆる液体の中でもう一度生まれた」みたいな告白があるんですけれど、そういう雰囲気が近いかもしれない。

何かが始まるような、動の前の静のような絵だなあと思うのですが、描きたいもの描いただけであまり伝えたいことが無いなあとも思います。
彼を知りたくて彼を描いただけなのかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿